成犬の散歩は10km必要?犬種による違いとその理由とは?
成犬の散歩量は、体重と同じ数値の距離が理想的です。
たとえば、体重10kgの柴犬であれば、散歩量は、10kmが目安となります。
時間で言えば、1日あたり合計1時間程度1回30分の散歩を朝夕2回行うのが理想的です。
ただし、犬種によって必要な運動量は違います。
小型犬や大型犬の場合は、体重や体形が異なるため、必要な散歩量も違ってきます。
ここでは、犬種による散歩量の違い効率の良い散歩の仕方について、解説します。
犬にとって適切な散歩が寿命を延ばすのはなぜ?
犬は、人間と同様に、年をとると筋力が衰えて足腰が弱くなります。
足腰の筋力が衰えて、運動しない状態が続くと筋肉は更に減り続け、最終的には立ち上がることさえできなくなります。
年をとっても動けなくならないように、運動を続けることで筋力を維持する必要があります。
散歩をすることには、次のようなメリットがあります。
老化のスピードを遅くする
しっかり散歩させることで、筋肉を維持し関節と骨も丈夫になるため、老化のスピードを遅くします。
また、歩くことで、色々なものを見たり、匂いを嗅いだり様々なことを学習して、脳の活性化につながります。
関節炎の予防になる
犬は年をとると膝蓋骨や股関節などの関節を支えている筋肉が衰えて、関節炎などを発症しやすくなりますが、散歩で筋肉を鍛えることで予防できます。
肥満の予防になる
散歩や運動をすると、摂取したカロリーを消費して基礎代謝量が多くなるので、肥満を予防できます。
肥満は、関節炎、心臓病、糖尿病など、いろいろな病気の原因になります。
ストレスを解消できる
基本的に犬は散歩が大好きです。
一日中、繋がれた環境の中で過ごすと運動不足となって、ストレスを抱えてしまいます。
ストレスを抱えると、ムダ吠えなどの原因となりますので散歩で運動要求を満たしてあげることが必要です。
また、屋外を散歩することで、日光浴の機会にも恵まれます。
犬も人間と同様に、太陽光を浴びると体内時計が調整されます。
効率の良い散歩(運動)の方法とは?
必要な運動の量は、犬の種類や体形によって、違います。
小型犬は、体が小さいため、多くの運動量を必要としません。
基本的な小型犬の散歩は、20~60分位が目安です。
小型犬と言っても、必要な運動量は、体の大きさや犬種によって違い、個体差があります。
番犬、狩猟犬などを目的として改良された犬種はペット犬として改良された犬種よりも、散歩時間は長めにとる必要があります。
中型犬は、必要な運動量に幅があります散歩の頻度は1日に2回、各30分程度が目安です。
大型犬は、体が大きいので、運動量も増えてきますただし、走らせすぎると体に大きな負担を与えてしまうので、注意して下さい。
大型犬の散歩は、1日2回、1回に30~60分位が目安となります。
また、犬の散歩は、距離だけではなく、質も考えることも必要です。
質の良い散歩とは、犬が気分的にも満たされた状態になるような散歩のことです。
毎日、同じコースを同じように散歩しているとどうしても、マンネリ化が生じます。
ときには、散歩のコースを変えてみたりコンクリートの上だけでなく、土や砂利道、草花の生えている所など、歩く場所を変えてみると緊張感がでて良いでしょう。
犬は、のんびりと歩くことで、いろいろなものを見たり、匂いを嗅いだり、他の犬と触れあったりしてお互いのコミュニケーションをとりながら学習していきます。
ただし、のんびり歩いただけでは、それほどの運動量にはならないため運動量が不足することも考えられます。
運動量を増やすには、歩くだけではなく、走ることを加えることが重要です。
運動量が不足していると感じた場合は、週末などに、ドッグランなどを利用して、思い切り自由に走らせてみるのも良いでしょう。
歩くことと走ることには、それぞれの長所と短所がありますので、両方をうまく組み合わせることで、お互いの短所を補い合った理想的な散歩ができるでしょう。
尚、注意事項として、散歩の時間帯があります。
夏場は日差しが強く、足元からの照り返しも強いため、熱中症になる危険性が高くなります。
一般的に、犬は暑さには弱いものです。
しかも、体形上、人間よりも低い、地面に近い位置にいますので、人が感じるよりも、もっと暑くなります。
夏場の散歩の時間帯としては、早朝と夕方以降の涼しい時間帯を選びましょう。
逆に冬場は、早朝には空気が冷えていて、道が凍っていたりする場合があります。
快適に散歩するには、暖かい日中が良いでしょう。
散歩は、犬と飼い主の両方が楽しんで行うことがベストです。
どうしても時間がとれない時は、無理をせずに、状況に応じて臨機応変に対処するようにしましょう。
まとめ
成犬の散歩は、体重と同じ位の数値の距離が理想的です。
ただし、犬種や犬の体形により、必要な散歩量は違ってきます。
犬の年齢なども考慮して、適切な散歩量を考えましょう。
犬は散歩をしないと、筋力が衰えて、老化が進みます。
散歩をすることで、筋力の衰えを防ぎ、ストレスの防止にもなります。
効率の良い散歩をするには、歩くことと走ることを組み合わせてみましょう。
毎日、同じコースを同じように散歩すると、マンネリ化が生じます。
ときには、散歩のコースを変えてみたり、いつもと違う場所を歩かせて緊張感をもたせましょう。
散歩は、犬と飼い主の両方が楽しんで行うことがベストです。
無理をせずに、状況に応じて、臨機応変に対処しましょう。