お子さんを保育園にいれるためにはその家庭のお子さんが保育園に入園する資格があるかを選考され、審査を通る必要があります。
保育園の選考にはいくつかの指標をもとに家庭状況をポイント化し合計点数が判断基準となるシステムを導入しています。
まずはお住いの自治体の条件をもとに自分のご家庭の『点数』を把握することが必要になります。
その点数がお住いの自治体が設定している点数をクリアしていれば保育園へ入園できる可能性が高くなります。
一方で、「計算したら、審査を通すことが出来る点数に満たなそう・・・」というご家庭もあると思います。
その場合は現状だと保育園に入園への道が厳しいと考えられるので
現状の点数から加点させることができる事由がないかを確認し、点数の底上げに努める必要がでてきます。
なぜ専業主婦だと保育園に入れずらいのか?選定基準とは?
最初にお伝えしたように、保育園に入るための選考基準は家庭ごとの点数が基準となり判断されます。
この点数は、就労状況について算出した点数を「基準指数」といいお父さんとお母さんでそれぞれ点数がつきます。
たとえば専業主婦のA君のお母さんは就労しているB君のお母さんよりも低い点数がつく、といった感じです。
なぜこのような点数の優劣をつけるのかというと保育園に通うにあたって「家族以外の誰かが保育してもらう必要がある環境である」ことが前提としてあるからです。
保育園とは『親が就労している』もしくは『健康状態が悪かったり、介護をする環境にあるため就労することや子供の保育を専念することが難しい』という家庭が子供の保育を補うための施設であると位置づいています。
たとえば、共働き家庭が該当するほか家族が病気などにより入院していたり
祖父母などに介護を必要とする家族がいるため就労できない場合などは保育園を利用するに該当する家庭となります。
ですが専業主婦とは家庭にとどまり、賃金を得ずに家事と育児に専念している既婚女性のことを一般的に指します。
先ほどお伝えした、就労などしているためにお子さんの保育が十分に行いない家庭であることが前提となる保育園の審査には専業主婦であることがウィークポイントになってしまうのです。
「このご家庭には、保育に終日専念できる人がいる」と審査されるときに判断されがちです。
つまりそれは「このご家庭は、保育園に入園して第三者のチカラを借りて保育する必要性がすくない家庭である」と判断されることになるということです。
また両親の点数を合計した点数のほかに希望の保育園にすでに兄姉が在園していたり
同居している祖父母がいて代わりに保育してもらえる環境であるといったことで点数がつけられる「調整指数」を加算します。
調整指数は加点項目も減点項目もあります。
介護など、背景があるご家庭もいらっしゃるかも知れません。
ですが残念なことに、これらの考えから一般的に専業主婦のお母さんがいるご家庭は共働きのご家庭よりも保育園に入園する緊急性が低くなることが多いです。
結果として「専業主婦のだと保育園に入れづらい」という現象が起こってしまうのです。
併せて検討したい、認定こども園との違い
お子さんの預け先として、保育園のほかに『認定こども園』という施設があります。
保育園は0歳から5歳までのお子さんを預かり保育を主として行います。
認定こども園とは、0歳から5歳までのお子さんを預かり保育と、教育を一体的におこなう施設のことです。
つまり、保育を主体としている保育園と小学校就学にそなえた基礎教育を主体としている幼稚園の両方の要素を兼ね備えた施設ということです。
イメージとしては、お昼過ぎまで小学校就学にそなえた基礎教育をおこない(幼稚園要素)それからお迎えの時間まで保育をおこなっている(保育園要素)といった感じです。
これには、共働き家庭が増加したことによりお昼過ぎまでしか利用できない幼稚園よりも
長時間預かりをしてもらえる保育園の需要が増えたことによる待機児童の二極化を解消するためという背景があります。
そして、認定こども園の魅力的なポイントは保育園のような点数審査がないため家庭状況に問わず認定こども園へ入りやすい!ということです。
保育園は市町村が管理していますが認定こども園は設置者が管理をしているため先にご説明した点数制度で審査されるわけではなくなるということです。
ここまでお伝えすると認定こども園の方が専業主婦のご家庭だと保育園よりもいいのではないかと考える方もいらっしゃると思います。
デメリットも少しばかりあります。
認定こども園は保育園よりも費用がかかる可能性があるということです。
これは保育料を自治体が決めている保育園と異なり、認定こども園は各ご家庭の世帯収入などで決まるためです。
また延長の保育料が追加でかかる園もあるようなのでお住いの地域で金額を比較することをオススメします。
まとめ
「幼稚園よりも預かり時間が長い」
「保護者参加の行事がすくない」
「役員の仕事や、園に行く頻度が低い」
といった点で3歳から幼稚園ではなく保育園に入れたいと考えている方も少なからずいらっしゃると思います。
そう考えたときに一番気になることが入園にともなう審査時の家庭状況だと思います。
保育が難しいご家庭の保育を補う施設が保育園です。
そのため専業主婦のご家庭は共働きだったり病気や介護をともなうご家庭よりも審査のときに不利になってしまいがちです。
まずは自分の家庭だと点数はどれくらいになるのかを試算してみてください。
その点数から、底上げすれば保育園の審査を通ることができそうか。それでも難しそうかを試算しましょう。
それでも難しい点数だった場合は先ほどご紹介した『認定こども園』という選択肢を視野に入れてみることもアリだと思います。
共働き家庭などが認定こども園に入園した場合
「ほかのお友達は帰っていくのに、自分だけはいつまでもお迎えが来ない」など、お子さんがストレスを抱えてしまうといった声も聴きます。
一方、そこまで遅い時間まで預けることが考えづらい専業主婦のご家庭では
その心配もなく保育園と比べても認定こども園に感じるデメリットポイントは少ないのではないか、と思います。
ただし最終的に送迎や行事ごとなど対応するのはお母さんで、実際に園に通うのはお子さんです。
それぞれに合った、楽しく安心して通える園に納得して入れるといいですね。