【家庭菜園】土の入れ替えは何を目安にすると良いの?
自宅の庭やベランダでの、家庭菜園を趣味にしている方の課題ともいえる「土の入れ替え」。
その目安として1年~2年間使用したら入れ替えるという方が多いのですが、本当の目安は「野菜を収穫して、土が硬くなっているかどうか」です。
具体的には、水を与えた時に吸収しにくくなったと感じた時それが、入れ替えるタイミングの目安です。
なぜ土の入れ替えが必要なのか?
土の入れ替えが必要な理由は、以下の4つがあります。
1.病原菌の増加
育てている作物に病気がかかっていた場合、その土の中にも病原菌が潜んでしまい、他の野菜を植えても病気になりやすいため。
2.アレロパシー(植物が発する物質が他の植物に影響する)
根などから植物由来の毒素をあり、その濃度が高まると野菜自身や他の野菜の成長不良になりやすいため。
3.栄養分が減っている
土にはそもそも栄養があるが、野菜が育ち終わった後には当然だが栄養が不足した土となり、その後の野菜が育ちにくくなるため。
4.土の質が落ちている
購入したばかりの土は、野菜の栽培に適した「団粒構造」がしっかりしています。
しかし、野菜を育てているうちに大きな土の粒が崩れてしまい、泥のようになってしまうと通気性や排水性が悪くなり、野菜が育ちにくくなるため。
(※団粒構造とは、大きな土の粒が多く隙間のある構造の土の事)
以上の4点から、新しい野菜を育てるためにも、使用した土は、出来るだけ入れ替えていきましょう。
とはいえそのまま捨てるのは、ちょっと待ってくださいっ!!
その土まだまだ再生させることが出来るかもしれません。
不要な土の有効活用方法や廃棄方法とは?
土を再生し活用させる場合、その手順をご紹介いたします。
1.まず土を乾燥させ、不純物を取り除く。
野菜を育て終わったら残った茎や根を出来る限り取り除いた土を適度に乾燥させます。その後園芸用シートなどの上に出し、さらに枯れた茎や根などを取り除きます。
もし病気に感染した野菜がある場合は、特に丁寧に取り除きます。
手で取りきれなかった根などは土フルイを使用すると便利です。
2.消毒する(病気にかかった植物を育てた場合)
病気にかかった野菜を育ててしまった場合は、病原菌(カビなど)を除去するため、土の消毒を行うべきでしょう。
ひとつは真夏の太陽光で消毒させるか、または熱湯で消毒させるかの2つの方法があります。
3.土壌改良材やリサイクル材を加える。
古くなった土の通気性や排水性など質を高めるため、ホームセンターなどで販売している土壌改良材やリサイクル材を加えます。
4.土の酸度を調整する。
古くなった土にアルカリ性の性質をもつ石灰を投入することで、酸性になってしまった土を野菜がよく育つといわれている弱酸性(pH5.0〜7.0ほど)に安定させましょう。
作物によって適した酸度が異なりますので、調整すると良いです。
5.最後に肥料を加える。
少なくなってしまった栄養を、肥料を加える事で野菜に必要な栄養を再生させます。
土を再利用させるにも、以上の工程を行う必要があるので、かなりの体力と時間が必要のようです。
面倒くさいと思った方は、新しい土を購入するとして、不要な土の廃棄する方法をご紹介いたしましょう。
1.ホームセンター、または園芸店の引き取りサービスを利用する。
ホームセンターや大規模の園芸店には、使用した土の回収ボックスを設置していたり、新しい土を購入する代わりに引き取っていただいたりと
無料・有料のサービスは各所によって異なりますので確認が必要です。
2.不要な土の回収専門業者を利用する。
自力で使用済の土を運び出すのは、かなり大変です。
そんな時は、回収までしてくれる専門業者に依頼しましょう。
費用の相場を調べましたが、
- 根や茎が混入している土は、1kgあたり100円~150円。
- 不純物を取り除いた土は、1kgあたり50円~60円。
他にも、来ていただくにも出張費などが必要になってくるため、労力と費用面のバランスを考えて、検討するのも良いでしょう。
3.自治体の回収を利用する。
土の回収が可能な自治体もあるようですが、かなり少ないです。
自分の住んでいる自治体が、回収可能かどうか調べてみましょう。
4.知り合いに農家がいれば、交渉してみる。
もし農家の方や畑などの所有者の方と繋がりがあれば、処分方法について相談するのも、ひとつでしょう。
以上の処分方法が、一般的です。
無断で公園に捨てる、山や川に捨てるなどをしてしまうと不法投棄ともなるので、間違ってもしないようにしましょう。
まとめ
家庭菜園では、花や他の植物ではなく野菜を育てる場合は、ほとんどの方が自分で育てた野菜を美味しく食べたい!!
という気持ちがあると思います。
ならばこそ、土を大切にしましょう。
ちゃんと栄養のある土、病気になっていない健康な土で土台をしっかりすることが家庭菜園の成功の鍵でしょう。