ネズミの尻尾が長いのはこんな生態からだった!?
ネズミの尻尾が長い理由はこんな役割があるからです。
- 栄養を尻尾に蓄えておくため
- 走っているとき、バランス感覚を保つため
- 手でエサを運ぶときの補助をするため
- 落下しそうになったとき手の代わりに支えに尻尾を巻き付けて落ちないように身を守るため
これらが、おおまかな理由です。
おもに尻尾は、体の小さいネズミにとっては人間でいう手の代わりのような存在です。
四つ足で走っているときのバランス感覚を保つのに使ったり大きなエサを、ちいさな手だけで持てないときや押しながら運びたいときに尻尾で補助します。
またネズミの種類によって、ほかにも役割がある種もいます。
例えばネズミのなかでも尻尾が太めの種類は尻尾に通っている血管が栄養を貯蔵する役割もあるそうです。
尻尾に毛が生えていない種のネズミもいます。
この種類は尻尾に毛がなく、素肌が外気に触れることで体温調節を行っているのです。
ネズミってどんな動物?
ネズミはげっ歯目の哺乳類です。
おなじげっ歯目にはハムスターなどがいます。
夜行性のため、夜中がさかんに動く時間帯です。
よくアニメなどでは夜中の屋根裏をドタバタと走っている描写など見たことある人も多いのではないでしょうか。
夜中、動き回っているのだから視力も良い印象ですが実はネズミは、視力がかなり悪いんだそうです。
走り回っているようなイメージですが、実際は見えているものの大きさや形を判別することが難しいほどネズミの目の見え方は悪いということがわかっています。
人間で例えるなら、ど近眼の人が裸眼のままで周りを見ているような感じに近いのだそうです。
しかも、ネズミは色も判断することが難しく光や影の雰囲気がぼんやりと見えている状態なのです。
そんなネズミですが弱い視力を補うためにほかの部分が発達していきました。
まず、ヒゲです。
ヒゲ
私が調べたところ、ひげの本数については明確に何本と明らかになっていないようなので、個体によって差があります。
役割としては、他の動物でも同じようにヒゲは自分の周りのものの距離感を察知して、空間を認識することができます。猫と同じようにヒゲがアンテナのような役割を持っているのです。
またネズミのヒゲは、ほかの生き物からでる振動を感じ取ることができるといわれています。
そのため、鳥や猫などの外敵が近づいてきていることもいち早く察知して逃げ出すことが出来るのだそうです。
そーっと近付いても、すぐ逃げてしまうのはそれだけヒゲの察知能力が優れているということですね。
過去のテストでネズミのヒゲをテープなどで固定し機能できないようにすると、ネズミはそこから動けなくなってしまったというデータもあります。
それだけ敏感で無いと困ってしまう部位ということです。
つぎに、ネズミは聴力も優れています。
聴力
ネズミは超音波も聞こえるほど耳がよく聴こえます。
犬など聴力が優れている動物はたくさんいますが動物界においてとくに耳が優れているのは、なんとネズミなのだそうです。
またこの超音波が聞こえる理由は「ネズミ同士が超音波で会話をしあっている」からというところも重要になってきます。
超音波は限られた周波数で聞こえる音のことで私たち人間や多くの生き物には聞こえない音です。
そのため外敵がきてもネズミ同士でしか聞こえない声で伝達しあい、危機を回避しているのです。
また、ネズミの足は、前足2本、後ろ足2本の計4本で四足歩行をしていることは知っていると思いますがそれぞれの足に指が何本ついているかまでご存じでしょうか。
実は前足と後ろ足で指の本数がちがって前足は4本、後ろ足は5本の指があります。
それぞれの指には吸盤のような小さな肉球がついておりこれがあることで壁などもスイスイと登ることができているのです。
ちなみに指のさきには爪もしっかり生えています。
ネズミの仲間はどんな動物がいる?
先ほど、ハムスターもネズミの仲間だとお伝えしましたがそのほかにもネズミの仲間は意外と多くいます。
そもそもネズミはげっ歯目(げっしもく)という分類に位置しています。
げっ歯目は世界中の哺乳類生物のうち40%以上という大部分の割合を占めています。
さらにそこから細分類化していくことでそれぞれの動物の種類に分かれています。
例えばトビウサギはおおもとのカテゴリーはまず「げっ歯目ネズミ亜目」に含まれています。
そこから「ウロコオリス下目」というカテゴリーの先にトビウサギ科があり、トビウサギが分類されている種にたどり着きます。
文章だと伝わりづらいと思いますが↓のような感じです。
げっ歯目ネズミ亜目
↳ ウロコオリス下目
↳トビウサギ科
それに対してネズミはトビウサギと同じ「げっ歯目ネズミ亜目」からネズミ下目、ネズミ上科という種類に分類に分けられています。
げっ歯目ネズミ亜目
↳ ネズミ下目
↳ネズミ上科
少しややこしいですが、トビウサギとネズミはネズミ亜目というところまでは種類区分が同じということです。
もちろんネズミ科だけで見るとネズミの仲間は少ないですがおおもとのげっ歯目まで遡って、大きな括りで考えだすとハムスターだけではなくリスやカピバラ、プレーリードッグもみんなネズミの仲間だということです。
そう思うとすこし意外ですよね
まとめ
ネズミで連想すると、ドブネズミのように下水近くに生息していたり、家の天井裏でいたずらをするようなマイナスのイメージを持たれがちです。
ネズミで検索しても一番最初に出てくる関連ワードは「ネズミ 駆除」といったほど、私たちの生活の中ではあまり共存したくない存在と思ってる方も少なくないでしょう。
確かに野生のネズミはダニを繁殖させたり寄生虫や食中毒といった衛生面で危険な因子がおおくまず近づかない方が良いのは確かです。
これはネズミに限ったことではなく野生の生き物はみんなそういった危険因子をもっているものが多いということも事実です。
一方で、最近ではハツカネズミなどをペットとして飼いはじめる人も増えてきており、すこしずつ「嫌われ者」ではなくなってきている面もあります。
仲間の種類でリスやハムスターなどがいるのですからネズミだってペットとして飼えないことはないんです。
野生のネズミには注意が必要ですがネズミというだけで単に嫌わず、おなじ生き物として生態系を少しでも理解してもらえたら嬉しいなと思います。