キャンプで揚げ物を危険なく行う方法
キャンプで揚げ物をするときは、火加減の調整が難しくないカセットコンロで行うのが一番安全です。
また、安全のために次のことを徹底しましょう。
- 周囲にテントやタープ、落ち葉や木の枝など、引火しやすいものが近くにないか確認する
- 火元から目を離さない
- 引火してしまった時に備えて消火剤を用意する
- 乾燥注意報が出ている日、風が強い日は火を使わない
当たり前の事のように思いますが、意外と見落としていることがあります
油は熱すると移動するのが大変ですのであらかじめよく確認しておきましょう。
安全に揚げ物ができる火の起こし方は?
カセットコンロ
一番使い慣れていて、火加減が簡単に調節できるカセットコンロが言うまでもなく一番安全です。
揚げ用の鍋など重い物を乗せるときは、平たく薄い形のものだと重心が低くなり安定するので、安心して揚げ物を楽しむことができます。
最近ではアウトドア用のスタイリッシュな物も多く、自分専用のものを選ぶのも楽しいですね。
ただ、カセットコンロの使用中はボンベの加熱爆発を防ぐため、ボンベが熱くなりすぎていないか確認するようにしましょう。
炭火
炭火は温度が低温で一定を保てるので、じっくり中まで火を通したい揚げ物にはぴったりです。
炭火で揚げ物をするときは、火が付き始めて赤い炎が上がっている時ではなく、しばらくして炭に白い灰が被り温度が一定になったところで油を火にかけましょう。
また、炭火を起こすのは土台が安定する七輪やバーベキューコンロで行うようにしましょう。
かぼちゃコロッケは炭火コンロで揚げました🎃揚げ物もいけるんだなあ。 pic.twitter.com/Z2DRM4o7Mz
— lamere yumi (@yumi__lamere) 2021年6月19日
薪
薪は火力が安定しにくく炎が上がることもあるので、火の様子を見ながら薪を足したり崩したりして調整できるようなキャンプ上級者向けです。
上手に火のコントロールができれば、カラッと高温で揚げたい鶏のから揚げやてんぷらなどもできてしまうのでアウトドアでも色んな揚げ物料理をエンジョイすることができます。
しかし、薪で火を起こす際はかまどを組んだり、トライポッドを立てたりする必要があるため、手間がかかり持ち物も増えてしまいます。
危険でおすすめできない火の起こし方
ガソリンバーナー
ホワイトガソリンを使うアウトドア用のバーナーやランタンがありますが、こちらは揚げ物には絶対におすすめしません。
このホワイトガソリンを使ったバーナーは、ガスタンクに圧をかけるためのポンピングと言われる作業や、燃料管の一部をあらかじめ火であぶって熱しておく必要があるなど、初心者には扱いが難しい器具です。
また、ガソリンには気化しやすく着火しやすいという性質があるので、万が一気化したガソリンに調理の火などが引火すると爆発を起こす可能性もあります。
ガソリンバーナーを使う際は、ガスタンク周囲の温度が上がりやすい揚げ物は避け、グリルや鍋物などに使用しましょう。
キャンプで揚げ物をする際に注意すること
- 周囲にテントやタープ、落ち葉や木の枝など、引火しやすいものが近くにないか確認する
火を起こす際には周囲をよく見て、テントやタープのすぐ近くではないか、落ち葉や木の枝など燃えやすいものが落ちていないかを確認しましょう。
また、ガスボンベや固形燃料なども、火元の近くにおいておくと高温になり発火する可能性があるので、火元から離れた場所に置くようにしましょう。
火元から目を離さない
これは室内で揚げ物料理を行う際と同じですが、火元や油から目を離したりその場を離れたりしてはいけません。
風で飛んでしまいそうなものは近くに置かず、重しを乗せるなどして火元に近づけないようにしてください。
油への引火や、子供が触って火傷をする危険もあるので、必ず大人が交代で火や油の管理をしましょう。
引火してしまった時に備えて消火剤を用意する
通常の焚火やバーベキューの場合は、バケツに水を汲んで置いておくだけで十分対策になるのですが、揚げ物の油に引火した場合、水をかけるとさらに激しく燃え上がり大変危険です。
揚げ物をする際は、消化器やてんぷら火災用の投げ込むだけの消火剤などがあると安心です。
乾燥注意報が出ている日、風が強い日は火を使わない
空気が乾燥している時や風が強い時は、普段ならすぐに消化できるような少しの火元から、すぐに山火事へつながってしまいます。
取り返しのつかない事態にならないよう、天気予報などを見て、乾燥注意報や風が強い日を避けてキャンプの日程を計画しましょう。
キャンプで揚げ物を危険なく行うために便利なアイテム
キャンプでの揚げ物をする際に安全で便利なアイテムを紹介します。
- ダッチオーブン
- メスティン
- 料理用温度計
- てんぷら火災用消火剤
安全に揚げ物を楽しむために、火にかける調理器具は使用する人数や料理の種類に合わせて、使いやすいものを選びましょう。
また、万が一のために消火の用意をしておくことも重要です。
ダッチオーブン
家族や友人などと大人数で揚げ物をするときは、サイズがある程度大きくて、カセットコンロに乗せても重く安定するダッチオーブンがおすすめです。
ダッチオーブンは密閉できる蓋が付いているので、食材を油に入れたら蓋を閉めて圧力をかけることで、より早く中まで加熱することができます。
ただ、蓋を閉めると油の温度も上がってしまうため過熱にならないように注意しましょう。
メスティン
1人~2人で楽しむなら、コンパクトで片付けも楽ちんなメスティンがおすすめです。
メスティンとはアルミ製の飯ごうのことで、お米を炊くだけでなく焼く・煮る・揚げると何でも使える便利グッズです。
小さいカセットコンロでも安定して乗せることができ、普通のフライやてんぷらに加え、火が小さくても調理できるので手を近づける串揚げやアヒージョにもぴったりです。
メスティンで初めての揚げ物に挑戦!!!
— かおり🏕ぼちぼちキャンプ (@Mousoucamp) 2021年7月20日
ちなみにやげん軟骨様を揚げてます🐓
次はね、串揚げやりたいんだなぁ♫ pic.twitter.com/QZC6qVgthz
料理用温度計
カセットコンロを使用する場合は、火加減などを普段の料理のようにすぐ調節できますが、炭や薪を使用する場合は油の温度のコントロールが難しいため、温度計はあると便利なグッズの一つです。
鍋の淵に引っ掛けたまま手を放して使えるタイプのものにすると、常に温度を確認出来て、過熱になりそうな際に早いうちに火加減を調節したり、火から降ろしたりなどの対処が取れて安全です。
てんぷら火災用消火剤
揚げ物の油に引火した際に、鍋の中へ投げ込むだけで消化してくれる消火剤です。
価格も手ごろで、サイズもスティック状でコンパクトな物が多いので、万が一のために持っておいて損はないと思います。
また、室内での揚げ物料理の際にも使用できるので、自宅に常備しておいてキャンプの時に持ち出すというのも良いですね。
面倒な油の処分はこの方法が○
キャンプで揚げ物をした後、油はそのまま捨てたり水道に流してはいけません。
- 凝固剤で固めて捨てる
- 新聞紙やキッチンペーパーに吸わせて捨てる
- ボトルなどに詰めて持ち帰る
このように、油を処理して片付けなければならないので、方法を詳しく解説します。
凝固剤で固めて捨てる
ご家庭でもよく使用されるテンプルなどの油凝固剤を使用して、固めて捨てる方法です。
油が熱いうちに凝固剤を投入して、少しかき混ぜて冷めるまで放置するという非常に簡単なもので、固まった後はつるんと鍋から取れるので、捨てるのも手間がかかりません。
また、固まる前に空き缶にタコ糸を垂らして注ぎ、キャンドルとして使用したり、翌日の火おこしの際に着火剤として使用することもできるので、そのまま捨てるのがもったいないという方は試してみてください。
新聞紙やキッチンペーパーに吸わせて捨てる
使い終わって冷めた油をキッチンペーパーや新聞紙などに吸わせて捨てる方法ですが、油を沢山使用するとかなり大量の紙ごみが発生することになります。
そのため、この方法で処理する場合は最初から使用する油を少なくし、揚げ焼きのような調理にすることをお勧めします。
また、前述の凝固剤で固めた場合も、紙に吸わせた場合も、捨てるときはキャンプ場のゴミ捨てルールに従いましょう。
ボトルなどに詰めて持ち帰る
1回使った油を冷めてからペットボトルやステンレスボトルなどに詰め、持ち帰ってまた使用するといった、一番ゴミの量が少なくて済む方法ですね。
ただ、外で使用した油には砂埃や薪から出た灰などが混入してしまうので、再利用するときはしっかりフィルターでこしてから使用するようにしましょう。