【小学生にもわかる!】ミミズって何類??日本にいる種類と生態など
ミミズは「環形動物門貧毛綱」(読み方:かんけいどうぶつもんひんもうこう)という分類となりこれは「ミミズ類」とも呼ばれ、無せきつい動物になります。
実は、魚類、昆虫類、爬虫類などと言った呼び方は、日本人特有のもので分類学的には「〇〇鋼」というのが○○類にあたります。
また生物には、私たち人間のように骨格のあるせきつい動物と、骨格のない無せきつい動物に分かれていて、動物全体の96%ほどは無せきつい動物となります。
日本にいるミミズは100種類以上といわれていて、一見同じような外見に見えるミミズにもたくさんの種類がいるのです。
この記事では子供の自由研究に、ミミズの生態について詳しく調べた内容を下記のようにまとめてみました。
- ミミズは何類なの?
- 日本にいるミミズの種類と生態とは?
- ミミズの言い伝えや都市伝説とは?
ミミズの生態について気になった人や、ミミズについて知りたいといった方には有意義な記事となっていますので、ぜひ最後まで目を通してみてくださいね。
ミミズは何類なの?
人間やイヌ・ネコなどは哺乳類、ワシなどは猛禽類、ヘビなどは爬虫類…と分かれています。
ここで気になるのがミミズの分類。
ミミズは果たして何類というのでしょうか?
ヘビに似ているから爬虫類?でも虫のようだし、爬虫類とはまた違うような…
ということで、調べてまいりました。
ミミズは「環形動物門貧毛綱」(読み方:かんけいどうぶつもんひんもうこう)という分類となります。
「哺乳類」「爬虫類」などの表現は、分類学的には綱名(生物の分類の階級の名前)にあたり、ミミズの場合は「貧毛綱」が「~類」という部分にあたります。
「哺乳類」「爬虫類」といった分類の階級でわかりやすく言うと、ミミズは「ミミズ類」ということになるんです!
また、骨格がないことから大分類として無せきつい動物ということになります。
無せきつい動物というのは生物全体の96%と大多数を占めていて、わかりやすく言うと骨格を持たないので身体がふにゃふにゃと柔らかいものをイメージしてください。
ふにゃふにゃした柔らかい身体と言われてイメージしやすいナメクジやタコなんかも無せきつい動物ですね。
ミミズってだいたいなんなの?何類?と思って少し調べたら、「ミミズは、環形動物門貧毛綱に属する動物の総称。目がなく、手足もない紐状の動物である。」とのこと。環形動物…??ヒルとかもこの仲間らしい。
— もづる (@tm_cabasa) 2020年5月12日
日本にいるミミズの種類と生態とは?
日本にいるミミズはどんな種類があるのでしょうか。
日本には100種類以上のミミズがいるといわれています。
すべてお話しすると長くなってしまうので、今回は代表的なミミズの種類に絞って寿命や生態についてお話ししていきますね。
フトミミズ
淡水釣りなどに使われる種類がこのミミズです。
別名・ドバミミズといいます。
穴を掘って土の中に巣穴を作って生息していて、畑でよく見るミミズはこの種類になります。
側溝に近く水が溜まっていないところを好み、落ち葉や土が集まっているところに生息しているので
芝生や森が近くにある所に多く生息しています。
土の表層の有機物や有機物を含んだ土を好んで食べ、栄養に富んだ糞をし、畑を耕してくれる優秀なミミズです。
寿命は1年ほど。繁殖力はシマミミズに比べると弱めです。
シマミミズ
シマミミズは畑の野菜クズや堆肥の周り、ゴミ捨て場、家畜の糞など、ヒトが生活している付近に生息しています。
裏を返せば、自然の中で見ることは滅多にないといえます。
体に縞模様があり体色は紫褐色、体長は5~10cm程度。
太い紐のような姿をしていて湿った場所を好みます。
地中に穴を掘って巣穴を作って生活しています。
フトミミズに比べると少し小柄で繁殖力は高く、寿命も2年と長いです。
フトミミズが食べない生ごみや腐った有機物も好んで食べてくれ、巣穴を作ることもないので堆肥がかき混ぜられても問題ありません。
イトミミズ
イトミミズは、基本的には水の周りに生息していて、土に潜り込んで生活しています。
乾燥にも強く、もし水がなくなっても身を守ることができます。
食べ物は土や砂に含まれている沈殿した有機物で、水の周りに生息していることから魚の餌になることが多いです。
ミミズは頭の先端には口、尾の末端には肛門がきちんとあり、形が似ている「体節」というものがたくさん連なって体を形成しています。
目や手足はありません。
ミミズは雌雄同体で、1匹で精子と卵を持っています。
ですが、生殖の際には必ず2匹の生体が必要となります。
成熟すると頭付近の白い輪のような部分の体節だけがほかの部分より長くなり、この部分をくっつけてお互いの精子を相手に注入して生殖します。
虫のような声で鳴く、と言われていますが、実際ミミズには発声できるような器官は存在しないため、ミミズが鳴くことはありません。
ミミズを切ったら2匹に分裂する、と思われがちですが、一般的なシマミミズやフトミミズは切っても分裂せずに死んでしまいます。
魚のほかにも、鳥やアナグマ、イノシシやモグラといった生態の餌になることが多く、生態系のピラミッドを支える重要な役割を果たしています。
逆に考えると、それらの生物がミミズにとっての脅威だといえますね。
ミミズの言い伝えや都市伝説
ここからは、ミミズにまつわる
- ミミズの名前の由来
- みみずばれの語源
- 「ミミズにおしっこをかけると陰部が腫れる」という言い伝え
- ミミズが多い畑は良い土なの?
お話をしていきますね。
ミミズの名前の由来
ミミズには目がないことから、「目見えず」→メメズ→転じてミミズ、と呼ばれるようになりました。
ミミズ腫れの語源
「ミミズ腫れ」とは、皮膚を引っ掻いてしまったりしたときにできる、赤く細長く腫れた傷のことです。
その見た目がまるでミミズの姿のようなので、この呼び方がされています。
「ミミズにおしっこをかけると陰部が腫れる」という言い伝え
このお話は、農家育ちの方は特によく聞かされたのではないでしょうか。
この言い伝えの理由で主流なのは2つ。
1つは、雑菌がおしっこを伝って陰部についてしまって尿路感染症を引き起こすかもしれないという説。
もう1つは、土を耕してくれる役割を果たしているミミズに対する尊敬と感謝から「外での排泄はしちゃいけないよ」という遠回しな注意という説。
いずれにしても、迷信・都市伝説の域であることは間違いありません。
ミミズが多い畑は良い土なの?
「ミミズは畑を耕してくれる役割をする」とお話ししましたね。
では、ミミズが多くいる畑はいい土なのでしょうか?
実はそうとも限らないのです。
畑に堆肥などを入れて土づくりをするとミミズは増えていき、土づくりが進んでいくにつれミミズの数は徐々に減っていきます。
これはミミズが有機物を分解し、だんだんと餌が減っていくことが理由です。
そのため、ミミズが多いということは分解されていない有機物が多いということであり、カビなども発生しやすくなります。
カビの発生は作物にとっては天敵ですので、ミミズが多ければ多いほど良い土…というわけではないのです。
野菜がよく育つ畑ではミミズは少ない。ミミズが大量に発生している段階は粗大有機物が多い状態。この時点ではカビが多く病気も起こりやすい。ミミズが有機物を分解し、ほぼいなくなったころの土が野菜にとってよい状態。#有機農業 #ミミズ
— 二宮オーガニック (@kokoscorpio7) 2018年6月16日
まとめ
私たちの身近にいるミミズ、分類的には昆虫類でも爬虫類でもなく、環形動物門貧毛綱」(読み方:かんけいどうぶつもんひんもうこう)という分類でした。
これはミミズしか分類されませんので、「ミミズ類」と覚えてもらっても差し支えありません。
また骨格がないため、大分類としては無脊椎動物となります。
ナメクジやタコなどと一緒ですね。
身体がふにゃふにゃとしている生物は大体「無せきつい動物」となり、生物全体の96%が「無せきつい動物」です。
ミミズといえば畑の土を耕してくれて、「ミミズがいる畑は良い土」というイメージでしたが、ミミズが多い=有機物が多いということになり、カビの原因となる物質が多いという結果となりました。
とはいえ、有機物を食べて堆肥となるふんをしてくれることから、嫌悪して駆除する必要はありません。
有機物が減ってくるとしだいにミミズも減ってくるというのが通説の様ですので畑にとって有益なことには変わりありません。
生ごみを堆肥に変えてくれる「コンポスト」や釣り餌などに使われるミミズ
今回調べてみて私たち人間にとって益となる事はあっても、害となる事はありません。
これからも地球のため人間のために共存していけると、エコで自然にも優しい生活ができそうですね。