揚げ物で使った食用の油は、ペットボトルなどの容器に入れて保存することができます。
ペットボトルは熱に弱いので、必ず冷ましてから移し替えるようにしてください。
熱や空気に触れないようにして保存することで、味を大きく損なうことなく再利用ができますよ。
正しく保存ができていれば、2、3週間は使うことができます。
再利用の際は、油の色と匂いに注意してみてください。
劣化が進むと、黄色っぽくなったり茶色っぽく濁ってきます。
そして、匂いもなんだか古臭い嫌な匂いがしてきます。
そうなってきたら、例え2、3週間経っていなくても、処分する方がいいでしょう。
どういう理由で油が痛むのか?長持ちさせる方法とは?
油は、酸化が進むことで傷んでしまいます。
長持ちさせるには、使用後しっかりろ過することが重要です。
揚げ物をした油は、できる限り再利用したいですよね。
でも、そう何回も使えません。
油が傷む、つまり、油が疲れてしまいます。
疲れた油は、味も香りもなんだか変な感じ…。
なぜ油が疲れてしまうかというと、空気に触れることが原因の一つです。
揚げ物をするときの温度は、180度前後。
調理をしていると、高温状態が続き、そのあとも鍋の中で空気に触れ続けています。
そうなると、酸化がどんどん進んでしまうのです。
でも、新しい油を足しながら3、4回程度使いまわすことは問題ありません。
ただし、家庭での揚げ物の出番は、月に2、3回ではないでしょうか?
そうなると、油を使うタイミングがどうしても間が空いてしまいます。
この、油を使わない期間も、酸化が進み、結果として油が疲れてしまうのです。
他にも、直射日光や蛍光灯の光、常温での保存も酸化を進めてしまいます。
では、良い状態で油を長持ちさせる方法をご紹介します。
揚げ物をした後の油には、衣のカスなどが残っていますよね。
このままカスを残して保存すると、傷みやすくなって風味も損なわれてしまいます。
油こし紙を使って、揚げカスをしっかり取りのぞいてから保管しましょう。
手順は以下の通りです。
- 濾し器に油こし紙をセット
- 保存容器、もしくは別の鍋をセット
- 揚げ油をおたまなどですくい、ゆっくり注ぐ
- 冷めるのを待ってそのまま保存する
火傷に十分注意して、なるべく熱いうちにろ過をするといいでしょう。
冷めてからでもできますが、ろ過にとても時間がかかってしまうのでやはり熱いうちがオススメです。
次に保存する容器についてです。
保存容器は、油を保存する専用の容器がベストです。
扱いも簡単で、汚れやニオイを気にせず保存することができます。
代用品としては、ビンやペットボトルでの保存も可能です。
ビンは、透明なものだと光を通してしまうので、アルミホイルでビンを覆うと遮光できます。
ペットボトルは、手軽な反面、熱に弱いという点があります。
必ず油を冷ましてから、移し替えるようにしてください。
こちらもアルミホイルで覆うことをお忘れなく!
移し替えたものは、「暗くて涼しい場所」に保管しましょう!
処分の方法と、食用以外の利用方法とは
では、使いまわして十分に使用した油を捨てる際の上手な捨て方をご紹介します。
基本的に油は、燃えるゴミとして出すようになっているところがい多いかと思います。
自治体によって違いますので、お住いの自治体の収集ルールをご確認ください。
ここでは、燃えるゴミとして収集される場合についてお話しします。
牛乳パックを使う
牛乳パックを開かずにそのまま使います。
中に新聞紙やキッチンペーパーを詰めて、油を流し入れます。
染み込んだことを確認し、水を少し足して口をガムテープなどで止めて、ゴミへ出します。
量が多い場合に向いている方法です。
水を足すのは、気温の上昇による自然発火を防ぐためです。
ビニール袋を使う
牛乳パックの代わりに、レジ袋などの袋を使います。
同じように中に新聞紙などを詰めて、そこに染み込ませるように油を注いで、水を足します。
口は縛るか輪ゴムで止めるといいでしょう。
裏技!オムツを使う!
実は、オムツは油を捨てるのに最適なんです。
赤ちゃんのオムツにはポリマーが使用されているので、油をぐんぐん吸ってくれます。
ビニール袋の中にオムツをセットして、そこに油を入れて捨てましょう。
あっという間にサイズアウトしてしまって、使い道に困っているオムツがある場合はぜひ試してみてください。
なんと、気になるにおいも少なくなりますよ。
処分する量によって、捨て方を選ぶといいですね。
どんなに少量でも、排水口に流したりトイレに流したりするのは、絶対にやめましょう。
排水パイプや下水管を傷つける原因となります。
環境にも悪いですね。
もし、捨てるのにも抵抗があるくらい大量の油があったなら、食用以外の再利用を考えてみてもいいかもしれません。
ほとんどの自治体で、廃油の回収とリサイクルを行っています。
回収された油は、バイオディーゼル燃料として生まれ変わり、ごみ収集車などの燃料となっています。
捨てるはずのものが、生まれ変わるということは、環境にも優しいし、なんだか嬉しいですよね!
洗剤や石鹸を手作りする方法もありますが、これには劇薬指定の薬品が必要だったり、失敗すると手荒れしてしまうことがあるので、あまりオススメできません。
自治体に資源として回収してもらいましょう!
まとめ
準備も片付けも大変だけど、揚げ物は揚げたてを食べるのが一番美味しいですよね。
そんな揚げ物も、油の使い方や保存の方法、処分の仕方が分かっていれば、きっと少し楽になるはず。
私も、揚げ物となると「面倒だなあ」と思ってしまいがちですが、上手に油を保存して、何度も揚げ物を楽しみたいと思います!