【決定版】灯油をこぼしてしまった際の対処方法とは?
灯油をこぼしてしまったときは
【灯油の吸い取り ⇒ 中性洗剤水で拭きとり ⇒ 水拭き ⇒ 乾拭き】
の順番で拭き掃除をしていきましょう!
このとき注意することは、いきなり水拭きしてはいけないということです。
灯油は油を含んでいますので、いきなり水拭きだと油分と水分で反発してしまい、逆に灯油を塗り伸ばしてしまう恐れがあります。
まずは雑巾やキッチンペーパー、新聞紙など灯油を吸い取ってくれるもので叩くように灯油を染み込ませてください。
一度、灯油が染み込んでしまうと染み抜きをするのは大変ですし、絨毯など布面にこぼした場合、匂いが染みついてしまう可能性もあります。
何事もそうですが、こぼしてから時間が経っていなければ経っていないだけ軽症で済む場合が多いので、気が付いたら早く取り掛かるようにしてください。
乾いたもので吸い取りながら拭いた後は、中性洗剤を水で薄めた液で軽く叩きながら拭いてみてください。
中性洗剤は、油を分解してくれる作用があるので、床にこぼしてしまった灯油も、しっかり落とすことができます!
そのあと中性洗剤をふき取るために難く絞った水拭きをしてから、乾拭きすれば完了です。
また、灯油をこぼしてしまった場所に「小麦粉を振りかける」のも効果的です。
やり方はこぼした場所に小麦粉をかけ、小麦粉に染み込ませ、完全に乾燥したら掃除機で吸うなどするだけでOKです。
そうすることで灯油の除去だけでなく匂い取りも一緒できてしまうそうですよ。
【場所別】灯油をこぼした際の対処方法とは?
こぼしてしまった場所ごとに解説していきます。
ソファや絨毯、カーペット
洗うことが難しい大きい布物にこぼした場合もとにかくまずは吸い取りましょう。
こぼした部分に布を被せて、その上からギュッギュと押してしっかり吸い取ります。
ポイントは「擦らないこと」です。
擦ると摩擦で布地が傷むのもそうですが色落ちしてしまうこともあります。
2、3回布を取り替えて吸い取ったら、中性洗剤を含ませた布でトントンと叩きます。
その後、固く絞った雑巾で水拭きしましょう。
最後はしっかり干すか、ドライヤーを当てるなどして乾かして完了です!
ソファの材質が革製の場合は特に注意が必要です。
皮は油を吸収しやすいため油染みになりやすいとともに水気や摩擦は劣化の原因にもなります。
小麦粉やベビーパウダー、新聞紙で吸い取る方法など、他のもの同様に方法はありますがまずは取り扱い説明書などを確認していただき材質に合わせた方法で処理をしましょう。
衣類や洗濯可能なマットなど
染み込んだ灯油を吸い取らせるところまでは同じですが、絨毯などと異なるのは「洗えること」です。
ですがいきなり洗ってしまうと灯油のにおいが洗濯槽に移って次の洗濯物が匂ってしまう危険があります。
吸い取り作業が終わったら風通りのいいところで陰干ししましょう。
目安は厚手の布だと1週間くらいなどしっかり乾かすことがポイントです。
その後いつも通り洗濯機で洗濯して乾けばOKです。
念のため洗濯機で洗うときは灯油で汚れた衣類だけで洗うようにしてください。
車の中
車の中にこぼしてしまったときも、まずは灯油を吸い取るようにしましょう。
後部座席のトランクなど、表面のフェルト部分が取れるのであれば、洗うことをオススメします。
灯油の吸い取り作業後にフェルト部分を外し、乾かした後に洗濯機などで洗えば手っ取り早く対処できます。
もしも着脱が難しい部分であれば、マニキュアの除光液やアルコール剤を新しいタオルに
つけて叩きながら拭き取るようにしてください。
除光液にも含まれているアルコールには灯油を中和させる効果があるので拭き取りしやすくなります。
この作業をする場合は灯油だけでなく、アルコールも揮発性が高いため必ず喚起をしながら作業しましょう。
フローリング
最初に灯油を吸い取る作業までは同じです。
つぎは中性洗剤水か重曹を溶かした水を雑巾などに含ませて拭き掃除し、水拭きのあと乾拭きしたら完了です。
フローリングは無垢材に重曹水をかけると傷んでしまう恐れがありますので注意して下さい。
どのフローリングでも先ほど紹介した小麦粉を使って灯油の除去をすることは可能です。
ですが、板の目地に小麦粉が入り込んでしまい、逆に除去するのが大変になってしまうケースがあるようなのでここでは避けておきましょう。
玄関やタイル面
玄関でも、灯油を吸い取る作業までは同じです。
あらかた拭き取れたら小麦粉を振りまき匂いと灯油そのものを染み込ませましょう。
しばらくして完全に乾いたらホウキなどでまとめてゴミ袋に入れ破棄してください。
玄関は匂いがこもりやすく、また室内へも匂いが入ってきやすいので換気を忘れないようにしてください。
石油ストーブやファンヒーター本体、タンク
これらに付着してしまった場合が一番焦ってしまうかも知れません。
ですが説明書にあるとおり消火時に給油することを守っていればそこまで怖くはありません。
例えタンクの蓋が閉まりきっていなくて、セットするときに漏れてしまったとしても、漏れた灯油は、ストーブの底にある灯油溜まりの部分に行きます。
引火や故障の直接的な原因にはなりませんのでご安心を。
他のもの同様に灯油を染み込ませて拭き取り、中性洗剤水から水拭き乾拭きをして
換気できる場所でよく全体を乾かしてから、タンクを装着し運転再開すれば問題ありません。
こぼした部位によっては細部へ灯油が入り込んでいる可能性もありますので、乾かす場合は日数をかけてしっかりと乾かす方が安全です。
くれぐれも、濡れたもので拭くのは避けましょう。
水拭きをすると、タンクだけでなくストーブ本体のサビにつながり、故障しかねません。
万が一、点火してる状態で給油しこぼしてしまったら。
本来の使い方以上に火が出たら火災に発展してしまいます。
大至急ストーブやファンヒーターを消し、火のもとへ消火器で消火活動をしてください。
消火器がなければ濡れたシーツや布団を上から覆いかぶせる様にし、さらに大きなバケツ1杯分の大量の水を勢いよくかけてください。
そうすることで消火できます。
もしも火が上がってこなくてもあとから引火する可能性も十分にあります。
消化活動を行った後、しっかりと後処理をして安全を確認してから使用再開するようにしてください。
灯油の臭いって有害?爆発や引火の危険性は?
灯油の引火点40℃といわれています。
引火点とは「引火するのに十分な量が気化する温度」のことです。
灯油をこぼすと匂いがすぐ立つのは灯油が気化している証拠です。
そのため灯油でも気化した灯油が充満している場所で近くに炎があったり、火花が飛び散ればそこから引火し発火する恐れは十分にあります。
ちなみに引火とは「他の炎や熱に作用して燃え出すこと」です。
危険なものと言われて、浮かぶガソリンはマイナス30度が引火点なので、ガソリンと比べると安全に思われがちです。
ですがかなり確率は低いとはいえ、例えば静電気が発生し灯油を介した場合に発火することは絶対にないとも言えないのです。
また引火しやすいということは、広い範囲に灯油をこぼしてしまっている状態だとあっという間に全体へ火が渡ってしまい、大きな火災になりかねません。
ストーブを点火中に灯油を入れるといった行為も、ストーブに点いている火から引火する恐れがあり危険です。
いくらガソリンよりも気化リスクは少ないとは言え気化から爆発に至るリスクも完全にないわけではありません。
火の気のないところで取り扱うようにしてください。
灯油を吸い取ったタオルや新聞紙の処分方法
灯油を吸い取ったタオルや新聞紙は極力乾かし、乾燥させてから捨てるようにしてください。
捨てる方法は地方自治体の指示に合わせて廃棄すれば問題ありません。
おおよそ「燃えるゴミ」で処理して問題ないようです。
灯油がしたたるほど、ぐっしょりと染み込んでいる場合にはゴミ捨て場での引火の危険もそうですが匂いのトラブルにもなりかねません。
マナーとしても乾かしてから廃棄するようにしてください。
もし大きめのタオルで、少量の灯油をふき取って捨てるのはもったいない場合は洗濯して再利用することも可能です。
その場合もよく乾かしてから、ぬるま湯に洗剤を溶かした中で手洗いし、すすいでから洗濯機で再度洗えばOKです。
洗濯槽やほかの洗濯物への匂いや油移りが心配など、気になる場合はオススメしませんのでこちらに関しては自己判断で決めてください。
こぼした灯油の臭いを軽減するには?
まず一番大切なのは換気です。
灯油は気化しやすいため匂いが空気中に広がりやすいです。
そのため室内でこぼしてしまった場合は換気をするようにしてください。
次に灯油をこぼしてしまった部分ごとに匂いを軽減させる方法をご紹介します。
手や皮膚
一番付着しやすい部分ですが、サラダ油があれば意外と簡単に解消できます。
まずサラダ油を匂いが気になる場所になじませ、次にサラダ油がついている状態でハンドソープやボディーソープで洗うと完了です。
衣類
衣類での注意点は「いきなり洗濯機で洗ってはいけない」ことです。
先にお伝えしたとおり、灯油は油性なので、水では落ちにくいことと、匂いが洗濯槽やほかの衣類に移ってしまうリスクがあるからです。
種類別の対処法でご紹介した内容と重複しますが、まずは風通しの良いところで乾かしてください。
完全に匂いがなくなるまで乾かすとなると、1週間弱くらいみたほうがいいようですので日陰の場所に干すことをオススメします。
乾かしたら中性洗剤で軽く手洗いしたあとに洗濯機に入れて洗濯をしてください。
このときも念には念を入れて、他の洗濯物とは分けてこの衣類のみで洗濯した方がより安心ですよ。
車の中や、絨毯の場合
先ほど紹介した内容と重複してしまいますが、車の中など、洗うことが難しい部分は灯油の吸い取り処理後にアルコール類をかけて叩きながら吸い取ればOKです。
アルコールが気化するのと一緒に灯油の匂いも気化していってくれます。
気化するということは匂いもそうですが可燃性の物質が空気中に拡散します。
火災リスクがありますので、窓やドアを開けるなどして、よく換気しながらおこなうようにしてください。
もしくは小麦粉を振りかけることも有効です。
冒頭でお伝えした通り、小麦粉には灯油そのものだけではなく、匂いも吸収してくれる効果があるといわれています。
小麦粉が乾くまでそのままにしておき、掃除機で吸い取ると匂いはかなり軽減されます。
フローリング
フローリングは布類とちがって染み込むまで時間がかかるため、対処する時間が早ければ早いほど処置に手間取ることなく完了します。
こぼして即座に拭き取り作業ができた場合、乾かしておけば匂いは数時間後にはとれてしまいます。
実際に私も体験したことがありますが、特別なことをしなくても問題ありませんでした。
もしも少し時間がたってしまっている場合には、中性洗剤を水で薄めた液をスポンジに染み込ませて拭き取るようにし、最後に難く絞った濡れ雑巾で拭き上げをしたら完了です。
もしくは水で薄めた重曹水をつくって、それを吹きかけながらフローリングを拭き掃除することで匂いを摂ることもできます。
個体差があるようですが、出涸らしの乾燥させたコーヒー粉やお茶っ葉を振りかけておくことでも匂いを吸い取ってくれる効果があるようです。
もしよく飲む方は試してみてもいいかもしれません。
フローリングの注意点は2つあります。
1つめはアルコール系のものを使用しないことです。
アルコール系のものはフローリングにコーティングされている薬剤を落としてしまうほか、ツヤ加工が化学変化してしまい、白く濁って見えるようになってしまいます。
この場合、コーティングの塗直しが必要になるかもしれないので、アルコール系のものを使わないようにしてください。
2つめは灯油をこぼしたのが【無垢材】だったときです。
無垢材の場合は中性洗剤の液を使用することも可能ですが、よく絞り水分をすくなくした雑巾で拭き掃除するようにしてください。
また、無垢材はシミが付きやすいので、どうしても気になる場合は表面を少しけずることで染みや匂い部分を根本的に取り除くことが出来ます。
材質などに合わせて対応するようにしてください。
玄関やタイル面
対処法でご紹介した小麦粉を振りまき、除去する方法までやってもらえれば、灯油そのものだけではなく匂いもほぼ取れます。
それでも匂いが気になる場合は、風通しを良くして、さらに灯油がついた面を乾燥させたり、玄関そのものを換気させることで気にならなくなります。
こぼさず上手に、それでいて簡単に給油する方法とは?
給油ポンプには、手動と自動の2種類があります。
手動は、昔ながらの方法で電池いらず値段もお手ごろなので、持っている家庭も多いかと思います。
でも、手動ポンプはシュポシュポと押して、灯油を自分の力でタンクまで送り込まなくてはなりません。
どのくらいシュポシュポとしたらいいか、タイミングがなかなか分からず、こぼれの原因に…。
手動の場合は、できれば給油タンクのサイドにあるメーターが8割強になった段階で給油を止めると失敗が少ないです。
もう少し入りますが、手動ポンプ内に残った灯油が給油タンクの方に流れ込む可能性があります。
ギリギリまですでに入っていると溢れて漏れ出す可能性がありこぼれの原因に…。
それに給油量が少ない分には、こまめに給油すれば良いだけなので、手間と引き換えに安全を取るのも対策のひとつではないでしょうか?
しかし最近では、そんな悩みを解決してくれる【電動ポンプ】が主流になりつつあります。
電動ポンプはスイッチひとつで灯油が給油タンクまで流れ続けます。
あのシュコシュコという地道な作業にわずらわされなくて済むのです!
さらに電動ポンプなら、「自動停止機能」が付いているものがオススメです。
自動停止機能は、満タンになると自動で給油を止める、優れものです。
スピード重視の対応なら、なんと5リットルが約30秒で完了しますよ。
自動で止まることで、液だれも防ぐことができます。
給油をする際は、火災の減員にもなりますので、必ずストーブなど本体の火を消してから行ってください。
石油ストーブによる火災を防ぐ注意点と備え
毎年、石油ストーブによる火災が報告されています。
ここでは事例を交えて、対策と注意点をお話しします。
事故の原因として多いのは、給油中にも関わらず、火を消していなかったために火災になったり、使用中に近くのものが燃えてしまうなどが報告されています。
また、灯油や石油と間違って、ガソリンを給油してしまい、引火してしまう事故も…。
どれも、不適切な使用方法から起こることなので、使用の際は注意しましょう。
石油ストーブやファンヒーターの事故を防ぐポイントをご紹介します。
①給油の際は、必ず火を消す。
※給油後は、給油キャップを閉めて漏れないことを確認する。
②灯油はポリタンクなどの専用容器で保管する。
※ガソリンとの混同を防ぐため、ラベルなどで区別する。
③近くに可燃物を置かない。
④就寝する前には必ず消火したことを確認する。
当たり前のことと思われがちですが、ちょっとしたズボラや不注意から事故が起きているのも事実です。
防ぐことができる事故は、十分に気をつけて防ぎましょう!
まとめ
寒い日に、ポカポカと部屋全体を温めてくれるストーブ。
もはやなくてはならない冬の必需家具です。
とくにストーブはヤカンを置けばお湯も沸くし、加湿効果も得られて一石二鳥ですよね。
ストーブやファンヒーターですが、エアコンと一緒に使うことで、節約にもなります。
またはサーキュレーターを併用することで、室内の空気を循環させることで節約だけではなく部屋全体を早く温めることも可能です。
安全に使って、冬を乗り切りたいですね!