薪ストーブのダンパーの使い方!どんなとき?どんな効果がある?
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【薪ストーブ】ダンパーってなに?どんな効果がある?
薪ストーブのダンパーとは薪の火加減を調整する装置で、 薪を燃やす庫内と煙突をつなぐ部分に設置されています。
また人間の体調に与える影響を少なくするため、室内の急激な温度変化を防ぎできる限り一定に保つ目的でも使われます。
ただしダンパーはそれ自身で火加減を調整するわけではありません。
薪を燃やす皿の下部分に吸気レバーと呼ばれる装置が付属しており、この2つの開閉の度合いにより加減調整することとなります。
次のコーナーではダンパー・吸気レバーを使用した火加減の調整方法についてお伝えします。
【薪ストーブ】ダンパーの使い方
ダンパーの使い方を説明します。
ダンパー・吸気レバー全開
吸気・排気ともに全開の状態となりますので空気の流れが最も良くなり、火力を最大 とすることができます。
室内を一気に温めたい時や、新しい薪に火をつける時にこの状態とします。
火力が強いことから薪の消費が早いので気をつけましょう。
ダンパー・吸気レバー全閉
空気の流れが最も悪くなることから、火力を抑えることとなります。
火力が強すぎると感じた場合はこの状態とすることで火を抑え、温度を下げることができます。
同時に薪の消費も減らすことも可能です。
ダンパー全閉・吸気レバー全開
排気を抑えて吸気に特化することから、空気の流れが緩やかとなります。
部屋の温度を上げ下げする必要のない時に使用し、ストーブ内部では穏やかな炎の状態が保たれることとなります。
長時間、炎を見つめたい時などにはうってつけですね。
ダンパー全開・吸気レバー全閉
吸気を抑え排気に特化することから、新しい空気が入るのを抑えることとなります。
その結果、薪を燃やしていた炎は消えてしまいます。
ストーブ内部の燃焼状態は一般的に「一次燃焼」「二次燃焼」と分類され、「二次燃焼」状態としてクリーンな煙を排出するためにこの調節をします。
「一次燃焼」とは薪を燃やすこと、対して「二次燃焼」とは一次燃焼で発生する余剰
ガスを完全に燃やし切る状態とすることです。
なお二次燃焼の炎はオーロラのような動きをすることから「オーロラバーン」と呼ばれる神秘的な光景を提供してくれます。
炉内上部で燃焼しオーロラのような動きです
— エリオット与作 (@tanokura996) November 5, 2019
神秘的な炎をご覧あれ
薪ストーブの二次燃焼「オーロラバーン」
ユーチューブでも公開https://t.co/i6i5mjv4Dc pic.twitter.com/3cdIduKLEM
これらの調整作業で理想的な炎の状態とすることは中々難しいという声を聞きます。
薪ストーブの空気取り入れ量と煙突ダンパーの調整は大切。むやみに煙突ダンパーを閉じると煙がストーブから漏れ出す。吸気を絞り過ぎると不完全燃焼する。また薪を入れ過ぎると高温になり過ぎストーブを痛める。
— らんたん キャンパーズハイ (@mechadog) December 30, 2020
これは経験値を積まないとね、でもそこが楽しい所なんだよね。 pic.twitter.com/flAIxiy67D
それでも、火の暖かさに勝るものは無いと絶賛の声も多数です。最新の薪ストーブは煙臭さが出ないものもあるので、より手軽な存在ともいえますね。
落ち着いてきたから薪足して仕事しよう…自転車だけが仕事じゃ無いんですよ。宿屋もそうだけど他にやる事がいっぱい!でも大変だけど火を見てると落ち着く。薪ストーブ大好き!最近の薪ストーブ煙臭くならないし、暖かいし、最高です♪ pic.twitter.com/ycaDEUZWbr
— せんむの日常@バイスク和田 (@hokkaido_east) November 25, 2021
そんな薪ストーブ、そもそも薪に火を付けるのが大変では?と思われるかもしれませんが、準備を誤らなければ簡単にできますのでご紹介します。
準備するもの
- ライター・マッチなどの着火道具
- 新聞紙など不要な紙(インクの多いポスターなどは避けましょう)
- 細い薪
- 中サイズの薪
- 大サイズの薪
より火をつけやすくするために市販の着火剤などもあればなお良しです。
着火手順
- ダンパー・吸気レバーを前回する。
空気をストーブ内部に入れる目的です。
- 新聞紙をストーブ中央に丸めて置く。
- 細い薪を新聞紙の周りに置く。
空気を良く通すために円錐状に並べるのが理想的ですが、うまくいかない場合はキャンプファイヤーのように井桁状に組んでもOKです。
- 新聞紙に火をつける。
細い薪に火を付けるのが目的です。
火力が弱く中々薪が燃えない時は市販の着火剤などを使用しましょう。
- 中サイズの薪を投入
ある程度細い薪に火が移り勢いが出てきた時は、徐々に火を育てるために中サイズの薪を投入しましょう。
- ドアを数ミリ開ける。
燃焼をより促進するため、ドアを数ミリ開けて内部へ空気を流し込みます。
ストーブの温度計が100℃前後となり、薪に火が十分回っていればドアを閉めしばらく燃やし続けましょう。
- 大サイズの薪投入
- ダンパー・吸気レバー調整
温度計が200℃前後となったらダンパーや吸気レバーで空気の流れを調整し、薪の燃焼を抑え、ゆっくりと燃やしていく状態とします。
いかに最初の薪に火を付けるか、がポイントとなります。落ち葉や松ぼっくりなども非常に火付きが良いので着火剤として使用するのもおすすめですよ!
おはようございます。晴れ、5℃です。朝散歩行ってきました。薪ストーブの着火用に杉の枯れた葉っぱを拾ってきました。 pic.twitter.com/1mtdvQ2DS7
— 田舎暮らしと雑種犬こだま (@kodama0414) November 24, 2021
【薪ストーブ】煙突ダンパーの使い方は?
ダンパーは煙突部分に設置され、レバーで開閉が簡単にできるものです。
自作で取り付けされる方も多いようです。
薪ストーブの煙突ダンパー完成。
— HAC (@HAC8823) February 1, 2019
材料は全て端材や廃材なのでコストはほとんど0。
ただし蓋に成る部分は適当な素材が無かったので一斗缶の蓋を切り出したので薄っぺらく耐久性に難。いずれ作り直し? pic.twitter.com/fTyBOZOivx
しかし薪ストーブの先進国と言われるヨーロッパの一部の国では煙突ダンパーの装着を推奨していない国があるのをご存知でしたでしょうか。
薪ストーブは16世紀頃から使用され始めたと言われていますが、当時と比較しストーブの密閉性が飛躍的に向上しています。
それに加え現代の住宅も高い機密性能を持っていることから、ダンパーを閉めた場合に時により煙が逆流してくる可能性があり、装着自体をしないか、使用する場合は全閉の状態にはしないようにという啓蒙活動がされています。
日本でも特に住宅内に設置する場合は、個人の判断ではなく専門業者に相談した上でストーブの導入を決めるのが賢明な判断と言えますね。