カニを解凍する時に黒い部分が!痛んでいるの?食べても大丈夫?
生のカニをそのまま冷凍し、食べようと見てみると「あれ…なんか黒い…?」
ということがあります。
安心してください。味も品質も落ちていません。
美味しく食べることができます!
傷んでいるように見えますが、たんぱく質が酸化してただ色が変わっているだけなのです。
最近では、刺身でも食べられるような鮮度のいい生のカニを、通販サイトなどで気軽に購入することもできるようになりました。
しかし、解凍方法を間違ってしまうと、黒く変色したカニになってしまうのです。
いくら味が落ちないとはいえ、黒くなったカニではせっかくの冬の風物詩が台無しですよね。
ここでは、カニが黒くなってしまう原因と、正しい解凍
方法をご紹介します!
黒変した(黒くなった)原因はなに?
生のカニが黒く変色してしまうことを「黒変」といいます。
これは、たんぱく質が酸化することで起こります。
カニの身はたんぱく質などで構成されていますが、そのたんぱく質は酵素によって分解されます。
分解されたたんぱく質はアミノ酸へと変化をし、その過程で、お肌のシミで有名なメラニンの元になる「チロシン」が登場。
この現象は、冷凍状態では進みません。
解凍されることによって、黒変が発生します。
ちなみに、カニの鮮度で黒変の度合いが変わるということはなく、カニの身自身が持つ酵素の強差によるそうです。
黒変は、ボイルしたカニでは起こりません。
その理由は、酵素の性質にあります。
黒変の原因となるチロシンは、「チロシナーゼ」という酵素の働きでメラニンになり、黒色として現れます。
チロシナーゼは、熱に弱く、ボイルされることで働くことができなくなるのです。
カニの身にチロシンが多くあったとしても、ボイルすることでメラニンへと変身ができず、黒くなることはないということです。
カニを買うときは、ボイルされたものを買うのが黒変に出会わない一番の方法のようですね。
でも、鮮度にこだわって生カニを買ったり、生のカニを頂いたりすることもありますよね。
何より、生のカニは旨味エキスがたっぷり入っている気がして、美味しいですよね!
そこで次に、冷凍の生ガニを黒変させない上手な解凍方法をご紹介します。
正しいカニの解凍方法とは?
冷凍した生のカニを上手に解凍する方法は、「食べる直前に流水で急速解凍」です。
よく、「冷蔵庫で半日かけてじっくりと」と説明しているものがありますが、それはボイルのカニの解凍法であって、生のカニの場合は絶対にNGです!
完全な冷凍状態では、黒変化は進まないとお伝えしました。
解凍を始めると、少しずつ黒変していきます。
ですので解凍は急速で行い、黒変する前に食べることが重要です。
具体的には、袋に入ったままの状態で流水を当てます。
大きさによりますが、10分から20分程度で氷が解け始めます。
指で押してみて、弾力が感じられるようになったら、解凍OK。
7割程度が解凍でき、カニの身の芯はまだ凍っている状態になっているはずです。
この状態がベストな解凍状態なので、覚えておいてくださいね。
すぐにカニ鍋、カニしゃぶ、焼きガニ、蒸しガニなど、調理をして美味しくいただきましょう!
もし、解凍した生カニを食べ切らずに残ってしまったらもう一度冷凍することは避けてください。
生の状態での保存も避け、火を通して冷蔵庫で保管し、その日のうちに食べ切るようにしましょう。
まとめ
カニは年々価格が高騰していて、どんどん高級品になっています。
年に1度のごちそう!
となっている家庭も多いのではないでしょうか?
そんなカニを、美味しくいただくための解凍方法をご紹介してきました。
黒く変色してしまっても、味に変わりないのですが、その見た目に食欲が奪われてしまいます。
おもてなしにも不向きになってしまいますよね。
「流水で急速解凍」を覚えて上手に解凍し、冬の風物詩であるカニを、存分に堪能したいと思います!