あのトヨタも成果報酬に!?そのメリットとデメリットとは?
トヨタ自動車はこれまで定期昇給だったのを2021年春を目処に完全成果型する方向で労働組合と協議しているそうです。
定期昇給を成果報酬にすることで社員同士が競争心をもち、仕事への意欲が高まるというのが狙いなのだと思います。
確かに、頑張らなければ昇給しないとなるといい意味で手を抜けず、より効率よく成果を出そうとしますよね。
そういう意味ではメリットと言えるでしょう。
逆にデメリットは、何を基準に評価されるのかが明確でない点です。結局のところ、評価をする上司の好みも大きく関係するように思います。
人間ですから合う、合わないはありますので評価者に気に入られなければどれだけ努力しても認めてもらえない可能性はありますよね。
それに、成果主義があまり行き過ぎてしまうと社員同士に確執が生まれ、協力意識がなくなり社内が分裂しかねないというのも懸念事項です。
一律の昇給から成果昇給に変えるわけとは?
自動車業界でいうと日産自動車はすでに定期昇給ではなく、成果報酬の制度をとっています。
ですが、その他の自動車メーカーは今のところ定期昇給のままです。
関係者からは「日本の製造業が一律の昇給をやめ、成果昇給に変えるのは容易なことではない」という声もあがっているほどです。
それなのに今回トヨタ自動車が成果報酬への変更に踏み切ろうとしているのは、やはり新型コロナウイルスが関係しているようです。
近年、自動車業界は大変革な時代が来ているといわれています。
「電動化」「自動化」など次々と最新技術を持つ自動車が開発され、“ライバル会社に勝つか負けるか”のレベルではなく、“生きるか死ぬか”の次元になっているそうです。
それに加えて、新型コロナウイルスの流行が働き方を見直すきっかけになったと言えるでしょう。
競争力を強化していくことが大きな課題となっている今働く意欲をかき立てるには成果報酬に変える必要があると考えられたわけですね。
成果報酬型に変わることで注意しなければいけない事とは?
これまでは、勤続年数や年齢に応じてきちんと出勤さえしていれば毎年自動的に昇給していました。
しかし、成果報酬に変わると、入社当時は高い給料であったとしても、その後成果が認められなければ何年勤めても全く給料が変わらないということも起こりえます。
もちろん給料が全てではないですがやはり働く上でモチベーションとなるのは給料ですよね。
これから採用試験を受け、入社したいと考えている方は評価によってはずっと同じ給料のままの可能性もあることをしっかりと理解した上で判断した方がよいかもしれません。
まとめ
確かに成果報酬にすることで能力の高い人材が残り業績の向上にはつながりそうです。
ですが、どんどん競争力のない若者が増えているように思うのは私だけでしょうか?
自分では一生懸命やっているつもりなのに評価が低く、毎年全く昇給しないとなると「もういいや」と簡単にやめてしまう人も増えるのではないかと私は感じました。
業界は全く違いますが、夫も営業マンです。
夫の会社は定期昇給ですが、ボーナスは完全に成果報酬です。
ボーナスに関しては毎回額が大きく異なります。
もちろん売り上げも評価対象ですが責任者の評価も金額に大きく関わっているようです。
転勤があるので評価者はコロコロ変わります。
馬が合う方の時とそりが合わない方の時とでは夫の仕事へのモチベーションもかなり違いがあるように感じます。
そしてやはり金額には評価者の好みが大きく影響しているようですね。
人間ですからなかなか平等の目で判断は出来ませんよね。
夫は評価が低いと、途端にやる気をなくすタイプなので、もしトヨタ自動車の社員だったら続けられないかもしれません。
競争力を高めて、業績を上げることは大事なことですが働くものの性質も考慮した上で、成果報酬を上手に取り入れて欲しいですね。