私たちにもできることがある?外来種が増える原因への取り組みとは
外来種の問題がよく話題になっています。
池に沢山の外来種がいたと騒いでいる姿を、何度かテレビて見ている方も多いでしょう。
外来種が増える原因は、何か?それは、様々な形で、人によって運ばれたからです。
ペットにするために飼育を始めたけれど様々な原因で飼育することができなくなり飼育者の都合で屋外に放たれたことにより、繁殖し、長期に渡って様々な影響を及ぼしているのです。
では、外来種とは何でしょう?
「もともとその地域にいなかったのに、人間の活動によって、他の地域から入ってきた生き物」
つまり、人間の活動によって、人間に持ち込まれたもの。
もともとの原因は、私たちなのです。
その外来種問題について、もう少し詳しく次で解説していきます。
外来種はどのような影響をもたらすのか?
以下の3つが、
- 生態系への影響
- 人の生命・身体への影響
- 農林水産業への影響
では、ひとつひとつ解説していきます。
生態系への影響
外来種が新たな場所で生息するためには、捕食をしたり、餌の奪い合いをしたりします。
それにより、在来種(もともといた生き物)が生息環境を失い、在来種そのものの減少や絶命に繋がっています。
また、在来種と交雑して雑種を作ることは、種の純粋な血統や病気などの抗体が失われる恐れがあります。
例えば、沖縄島や奄美大島にいるフイリマングースですが、もともとは害獣対策を目的として持ち込まれました。
しかし、期待とは裏腹に、希少な両島の小動物の生態系に、深刻な被害を与えてしまったのです。
このように、人間がもたらした原因で、地域の進化の歴史が失われていく恐れがあることを
私たちは、知っておかなければならないと感じます。
人の生命・身体への影響
外来種には毒を持っているものもいます。
噛まれたり、刺されたりする危険があり、その地域にはなかった病気や感染が心配されます。
数年前に、セアカコケグモが確認されたと、ニュースで話題となり、注意喚起がなされました。
しかし今では、ほとんどの都道府県で確認されており、身近な危険となっています。
もしかしたら、家の前の排水溝の蓋裏に潜んでいるかもしれません。
農林水産業への影響
外来種が畑を荒らしてしまったり、漁業の対象となる生物を捕食したりして、危害を加えてしまうケースがあります。
近年では、アライグマによる相談が増加し、農作物の他に住居が荒らされるケースもあるようです。
ペット用に連れて来られたアライグマが、飼育の難しさから、遺棄されたことが原因のひとつと言われています。
このことから、私たちにもできることがあるのではないかと、思います。
次で、そのことに触れていきましょう。
外来種への対策で、私たちにできることは何か?
まず、日本での対策はどうしているのでしょうか。
海外から持ち込まれた生物に関しては、外来生物法という法律により規制及び防除がなされています。
また、私たちが関心と理解を高め、適切な行動が取れるように、生態系被害防止リストを公表し、理解促進に努めています。
では、私たちにできることとして、何があるのでしょうか。
環境省は、外来種被害予防三原則として、「入れない・捨てない・拡げない」の実践を私たちに呼びかけています。
ペットとして飼っている動物や、観賞用に育てている植物などの生き物は、外来種かもしれません。
外来種だから悪い、ではないのです。
飼っている生き物を自然に逃さないようにすることや、責任を持って最後まで飼い続けることが、地域の生態系を守ることにつながるということを、私たちは理解していきたいと思います。
まとめ
外来種は様々な形で運ばれいます。
靴の裏についていたり、宅配の荷物に潜んでいたりと、個人で防ぐのは、非常に難しいです。
しかしながら、預かっている生き物の命について、考えることはできるのではないでしょうか。
最後まで命に責任を持つことが、私たちができる第一歩なのです。
そして、地域に目を向け、自分が住んでる場所の自然に関心を持つと、更に、私たちにできることが見つかるかもしれません。